“遊ぶことは学ぶこと”とはいうけれど、
「わが子の遊びは⋯⋯、これでも学び?」
「そろそろ小学校のことも気になるし、遊んでばかりで本当に大丈夫?」
成長とともに、新たな疑問や不安が出てきます。
今回は、3・4・5歳 編。小学校入学前の幼児期に、遊びを通して子どもがどんなことを身につけているのか、親は何ができるのかを考えます。
専門家:
汐見稔幸(東京大学 名誉教授/教育学)
河邉貴子(聖心女子大学 教授/幼児教育学)
わが子の遊び、これでいいの? ひたすらヒーローごっこをしています。
おままごとなど、わが子の遊びにもっとしっかりつき合うべき?
周りの子は習い事をしているようです。遊びばかりでいいのでしょうか?
「遊んでばかり」は「学んでばかり」。生きていく土台になっていきます。
河邉貴子さん
「遊んでばかり」と心配する方はいますが、「学んでばかり」と心配する親はいません。しかし、遊びの中で子どもは、心も頭もフル回転しています。そういう視点で子どもの遊びを見ると、きっとうれしくなりますね。遊びを通して学んだことは、一生生きていく土台となっていくと思います。
子どもたちは、人と関わる面白さを遊びから知り、育てています。
汐見稔幸さん
人と関わることは大事ですが、これほど難しいこともまたありません。いろいろな感情を持ち、いろいろな性格の人と上手にやっていく。小さいときからいろいろなことを体験することが必要です。特に、共感するという体験をたくさん積み重ねていくことで、人はやっぱり面白い、人と関わるのが面白いという気持ちを育てていくことができます。