「あきえの知ってビックリ!!赤ちゃんの世界」第1回 離乳食
オムツにミルク、食事用品やおもちゃ……。赤ちゃんのためのグッズ、たくさんありますよね。
そこで、番組MCの鈴木あきえさんが製造現場にお邪魔して、どのように作られているのかレポートします!
ベビーフードはどのように作られるの?
番組で行った育児に関するアンケートで最も多かった悩みは「子どもの食事」でした。
「市販のベビーフードを離乳食にしてもいいの?」「栄養が足りているのか心配」などの疑問が寄せられました。
今や、100種類以上の商品が発売されているベビーフード。
今回、業界最大手のメーカーにお邪魔しました。
商品開発は“手作りの試作”からスタート
ベビーフードの商品開発をしている建物にお邪魔すると……。
建物の1室に家庭のキッチンのような部屋がありました。
この部屋では、開発担当者が手作りをして試作をするところからスタートするとのこと。
それぞれの月齢に合わせ、ニーズに合うようにメニューを手作りで形にします。
こちらのメーカーでは5つの時期に分け、ベビーフードを作っています。
今回は、9か月頃からのベビーフード「野菜と豚肉の煮物」を9食分試作する様子を見学しました。
まずは、細かく切った野菜を鍋に入れます。
赤ちゃんの月齢や成長に合わせて、食材は食べやすい大きさや固さにすることがポイント。
例えば、にんじんなら、裏ごししたものからしっかりサイズまでなんと8種類ものパターンがあります。
そして調味料は、まず、かつおと昆布のだし。
調味料には着色料や香料などの添加物は一切含まれていません。
そして、塩はほんの少し。
「ベビーフードは味がしっかりしているので塩をたくさん入れていると思われている方も多いのですが、素材やだしの風味を生かすため、塩は極力控えています」(担当者)
一般的に大人が食べるみそ汁にはおよそ1.4gの塩が入っています。
一方、ベビーフード1食分でおよそ0.4gから0.6g。
そして煮込んでとろみをつけて、事前に湯通しをした豚肉の上に注ぎ……。
レトルト殺菌の行程へ
こうして加圧加熱殺菌をすることで、常温で長期保存することができるようになります。
こうやって試作品が作られているんですね。
味のスペシャリストによる審査へ
試作品が完成しても、実はここからが難関です。
パネリストの審査に合格しないと店頭に並ぶ商品にはなりません。
「パネリスト」とは、このメーカー独自の厳しい試験をクリアした「味のスペシャリスト」たち。
試験では、無色透明の液体からわずかに感じる甘味や酸味など6つの味を識別できるか、濃度の違いがわかるかが試されます。
さらに、においをかぎ分ける試験もパネリストには必須なのです。
このような「味のスペシャリスト」が試食をして、合格の判定を出さなければ商品化されることはないという厳しい世界。
なんと、この審査を通るまでに10回以上試作することもあるといいます。
「でも、味のスペシャリストといっても、みなさん、大人じゃないですか。赤ちゃんの気持ち、わかります? どうして赤ちゃんが審査しないんですか?」(あきえ)
「赤ちゃんはその日によって気分や体調が異なってムラが出てしまうことがあります。ですから、私たちパネリストが味見をし、確実な味に仕上げているのです」(担当者)
そしていよいよ、試食テスト開始!
試食は、実際に販売される状態での味を確かめるため、レトルト殺菌(加圧加熱殺菌)処理を施したもので行います。
6名の味のスペシャリストが味見をして、「おいしい」と評価したのは1名だけ。
「少し味がぼやけている」「肉が少し固い」「とろみが不十分」など厳しい意見が出ました。
例えば9か月なら、歯茎や舌で潰して食べられるかなど、月齢に合った柔らかさになっているかどうかは大切な視点。そのほかにも、味はどうか、とろみの具合は食べやすいかなど、さまざまな視点からチェックされます。
今回の審査は残念ながら不合格。
次回は、今回の結果を踏まえ、具材の固さ、とろみ、味のバランスを調整して、また試作に挑戦します。
こうして、試作と審査を重ね、全てをクリアしたものだけが商品化され、ようやく消費者に届いているのです。
鈴木あきえさん 「いままで、市販のベビーフードを与えると、自分が手抜きママになってしまっているなと思っていたのですが、メーカーの皆さんがしっかりと手間をかけてここまで努力されていると知って、間違いなく手抜き料理ではないと思いました。知ってビックリ!なことがたくさんありました」
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