子どもの歯を大切にしたいけれど、子どもが歯みがきを嫌がってなかなか進まないこともありますよね。そこで、子どもにも親にもストレスのない、仕上げみがきの方法を紹介します。
今回は、短時間できれいにみがくポイントです。
講師: 宮新美智世(東京医科歯科大学大学院 小児歯科学分野 准教授) 子どもが仕上げみがきを嫌がるとき、何か理由があるはずです。方法を変えると素直に歯をみがかせてくれることもあります。
歯みがきは、きちんと汚れを落とすことが大切です。一生懸命みがいても汚れが取れていない場合もあるので、短時間で質の良い歯みがきができるようにしましょう。
歯みがきは3つのブロックにわける
歯をみがくときは、歯を「かむ面」「見える面」「裏面」の3つのブロックにわけて、それぞれのみがき方を覚えましょう。
かむ面
まずは、食べ物をかむところです。
歯のかむ面には溝があるので、ブラシで軽く押さえて、歯1~2本ずつみがきます。
1か所につき、小刻みに10回を目安でみがきましょう。
見える面
続いて、外側から見える歯の表面です。
歯ブラシを、歯の表面に対して直角に当てます。1か所につき、小刻みに10回ほどみがきます。
前歯の上の上唇小帯(画像の赤い部分)にブラシが当たると痛いので、みがくときは指で保護してあげましょう。
見える面は、子どもの口を閉じさせてみがきます。ほほの内側に余裕ができ、みがきやすくなります。
裏面
最後は、歯の裏面です。
歯の裏面に歯ブラシを直角に当てるのは難しいので、斜めに当てます。
前歯の裏面をみがくときは、歯ブラシを縦に使うときれいにみがけます。
仕上げみがきのポイント
1日で全部の歯をみがく
1回の仕上げみがきで、全部の歯をみがこうとすると、時間がかかり子どもは飽きてしまいます。仕上げみがきを何度かにわけて、1日を通して全部の歯をみがくことがおすすめです。
何回かにわけて仕上げみがきをするとき、一筆書きの要領でみがく順番を決めておきましょう。途中でやめても、次にみがき始める位置がわかりやすくなります。
みがき残しやすいところ
図で示した部分は、みがき残しやすいところです。気をつけてみがいてあげましょう。
仕上げみがきは笑顔で
みがいてあげるときの表情も大事なポイントです。
子どもにとって歯みがきが楽しい時間になるように、子どもをたくさん褒めながら、笑顔で仕上げみがきすることを心がけましょう。歌いながらみがくのもおすすめです。
1回の歯みがきで100%みがくことを目指す必要はありません。「今回はここまでみがかせてくれた。次はここまでしようかな」ぐらいの、余裕のある進め方でよいと思います。 (宮新美智世さん)
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