幼児期に身につけたい“いろいろな動き”
幼児期に身につけたい”動き”について、吉田伊津美さん(東京学芸大学 教授/幼児教育学)にお話しをうかがいました。
動きの獲得
人の動きには「基本となる動き」があります。歩く・走る・跳ぶ・投げる・転がる・引くなど、ほかにもいろいろな基本的な動きがあります。
このような動きを獲得するには、ひとつの動きを繰り返して練習するより、力の入れ方や方向を変えるなど、動きに変化を加えて経験していくほうが身につきやすいといわれています。
例えば、「歩く」という動きに変化を加えると、「すたすた歩く」「静かに歩く」「後ろ向きに歩く」などになります。このような、いろいろな歩き方の経験をすると、「歩く」動きそのものが上達するのです。
動きの獲得に適しているのは「遊び」
いろいろな動きを獲得するために、もっとも適しているのが「遊び」です。
例えば「鬼ごっこ」の中には、いろいろな方向へ走る、スピードを変えながら走る、横向きに走る、よける、振り向く、タッチするために手を伸ばすといった多様な動きがあります。こうして獲得した基本的な動きが、小学校以降の運動の土台となっていきます。
幼児期は、いろいろな動きを身につけやすい時期です。たくさん遊べる環境を整えてあげられるといいですね。
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