子どもを狙った犯罪や事件、心配ですよね。そこで、子どもが自分の身を守るために今からできることを、安全教育のエキスパートの清永奈穂さんに教えていただきます。
今回は「危機にあったとき回避する方法」です。
講師: 清永奈穂(NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事) 小さいころから、危ないことに気がつく力、乗り越える力をつけましょう!
危ないめにあいそうになったらどうする?
あやしい人につかまりそうになったら、いろいろなことをして逃げなくてはいけません。
その対処法を「ハサミとカミはお友だち」ということばで覚えます。
お子さんと一緒に覚えてください。
今回は、「ハサミと」の部分をみていきます。
【ハ】走って逃げる 【サ】叫ぶ 【ミ】しっかり見る 【と】とびこむ
【ミ】しっかり見る
子どもたちを狙ってくる人は、20mぐらい離れたところから、周りに人はいないか、逃げ道はないか、声をかけたらついてきそうな子がいないかと見ています。
なので、20m先をしっかり見て歩けるようになりましょう。
【ハ】走って逃げる
犯罪者は子どもに狙いを定めたら、6mくらい離れたところから襲いかかってきます。そこからつかまってしまうまでの時間は約3秒です。
ですので、早く気づいて走って逃げることが大切です。
20m逃げると、犯罪者は人目が気になり、追いかけることをあきらめるという調査結果が出ています。
20m走り切りましょう。
でも、いざ怖いことが起こると、足がすくんで動けなくなることが多いものです。あきらめずに逃げることができるように、大人が犯罪者の役になって疑似体験で練習しておきましょう。
また、いざというときは、ランドセルなどの荷物を置いて逃げることも教えておきましょう。荷物がなければ、より速く走れます。
【と】とびこむ
逃げる途中に家やお店があれば、迷わず飛び込み助けを求めましょう。
このとき、顔見知りの家やお店があると心強いですね。
「こども110番の家」も、チェックしておきましょう。
【サ】叫ぶ
ふざけた声ではなく、危機感が伝わるような大きな声で叫ぶことが大切です。
身ぶり手ぶりをつけると、より危機感が伝わります。
大きな声を出してもいい場所で、小さいうちから叫ぶ経験をして、大人は離れた場所でも伝わるかどうかをみてあげてください。
0~2歳のころからできることは?
この段階では、危機から逃げることについて、できることはあまりありませんが、ひとりで登校するようになるまでに、体の力をたっぷりつけてあげることを心がけましょう。
「とっさのときの体力」は、遊ぶことで自然と身についていきます。追いかけっこなどをして、思いっきり走るようにしましょう。
怖いめにあったとき、いちばん大事なことは、思いっきり叫んで、走って逃げることです。
赤ちゃんのころからたくさん遊ぶことが、その力につながります。
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