専門家の素顔に迫る(2)汐見稔幸さん
「すくすく子育て」で悩めるパパ・ママにアドバイスをしてくれる専門家の先生たちは、どんな子育てをしていたのでしょうか。
専門家の素顔に迫ります。
教育学・育児学が専門で、育児に関わる著書を40冊以上執筆している汐見稔幸さん。
子どものやることに、どこまで口を出していいのか悩むパパとママに対して、信頼することの大切さを教えてくれました。
そんな汐見さんはどんな子ども時代を過ごしてきたのか、お話を伺いました。
― いつも穏やかな語り口ですが、子どものころからそうだったのですか? 信じ難いかもしれませんが、何かあると激しくキレてしまって、とても手のかかる子どもだったと思います。自分が思うことと違うことを要求されるとイライラして、それができないと爆発してしまうんです。 そんな私に、母はうまく対応してくれました。キレたときは、何も言わずに私が落ち着くのを見守ってくれて。私自身が興奮して困っていることをわかってくれていたんです。 高校のときは、進学校に入ったのですが不登校になってしまいました。2年生のときは一度も笑わなかったそうです。母は心配でしかたがなかったと思いますが、余計なことは一切言わずにいてくれました。とても感謝しています。 ― 手のかかるお子さんで悩んでいるパパ・ママに何かアドバイスはありますか? 子どもが大人になるにつれて、いずれ落ち着くだろうと信頼して見守りましょう。無理に“いい子”にしようとしてもうまくいかないと思います。ゆっくり見守りながら、自分をコントロールできるようになるのを応援する。それぐらいの長い目で育てることが大切だと思います。
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