どんなことをするの? 小学校の英語教育
「すくすく子育て」で行ったアンケートで、英語教育を始めたい理由を聞いたところ、「小学校の英語が心配だから」という声が多く寄せられました。
そこで、実際にどんな授業をしているのか、東京都板橋区の加賀小学校をたずねました。
加賀小学校は、平成28年度から区の英語教育研究指定校で、全学年で英語の授業を始めているそうです。
今回は、2年生の英語の授業を覗いてみました。
英語の授業を見てみよう
授業の始まりは、英語の歌でウォーミングアップです。
“Head Shoulders Knees & Toes~♪” と、みんなで歌って体を動かします。
このように、歌や絵本で、英語の音やリズムに慣れるようにしているといいます。
今日の目標は「Do you like ~?」という表現を学習すること。
まずは、先生から「Do you like tomatoes?」などの質問をします。
子どもたちは「No, I don’t.」「Yes, I do.」と答えます。
今度は、子どもたち同士で質問をしあいます。
自分の好きなものを友だちに伝えて、友だちも好きだったらカードにシールを貼っていきます。
このカードは、タイムカプセルに入れて、6年生になったらみんなで見返すそうです。
ワクワクする活動ですね。
子どもたちの「英語を使いたい」を大切にする
この授業を監修している佐藤久美子さん(玉川大学大学院教授)によると、子どもたちが「聞きたい」「伝えたい」と思う、英語を使いたくなるような動機づけが大切だといいます。
例えば、机の上に鉛筆があって、「鉛筆は何本ですか?」と、わざわざ聞いてみたいと思いませんよね。でも、「私が好きなものを、友だちも好きかな」ということには興味があると思います。英語は、日本語と同じコミュニケーションのツールです。日本語で聞いてみたいと思えることなら英語でも同じです。「Do you like piano?(私はピアノが好きだけど、あなたは好き?)」と聞いて、「Yes I do.」と言われると、あなたも好きなのねってうれしいですよね。そうやって、話してみたくなる場面をつくることが、英語に限らず大切だと思います。 (佐藤久美子さん)
就学前の準備について
小学校の英語の授業では、ついていけないほどの難しい内容はないそうです。
まずは、単語に慣れ親しんで、その単語を使った文を楽しくリズムにのって導入するなど、段階的なカリキュラムを組んでいるので、特別な準備は必要ないそうです。
でも、もし心配だったら、英語の絵本や歌を親子で楽しみながら、日本語とはちがう響きやリズムに慣れておくのもいいそうですよ。
PR