子どもの寝相はどうして悪いの?(レム睡眠とノンレム睡眠)
小さな子どもって、大人に比べると寝相が悪いですよね。
体の向きが180度変わっていたり、寝返りしながらあちこち動き回ったり、ときには起きあがって方向転換したり。
どうして、子どもの寝相はこんなに悪いのでしょうか?
寝相の悪さの秘密は、睡眠中に起こる眠りの種類、レム睡眠とノンレム睡眠にあります。
<レム睡眠>
レムとは「Rapid Eye Movement」の頭文字をとったものです。寝ているときに、まぶたの下で素早く(Rapid)目(Eye)が動く(Movement)ことから、こう名付けられています。
レム睡眠は、いわば「浅い眠り」です。体は寝ているけど、脳は起きている状態なのです。この眠りのときに、寝返りをしたり、夢を見たりします。
<ノンレム睡眠>
ノンレム睡眠とは、逆に目が動かない眠りのことです。
ノンレム睡眠は、いわば「深い眠り」です。脳も体も深く休んでいて、体はほとんど動きません。
レム睡眠とノンレム睡眠のサイクル
眠っているとき、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)が、一定のサイクルで繰り返えされています。
例えば、大人はレム睡眠とノンレム睡眠を、90~120分を1セットにして、眠りのサイクルを繰り返します。
幼児は1セットが40~60分と短く、睡眠全体でみたレム睡眠の割合が大人よりも多くなっています。
新生児だと、1セットが40~50分とさらに短くなり、寝ている時間の半分以上がレム睡眠になっています。
つまり、幼いときほど、浅い眠りであるレム睡眠の回数が多く、その割合も多くなっています。
小さな子どもが、目が覚めやすく寝相が悪いのは、レム睡眠が多いからなのです。
眠りと成長
レム睡眠(浅い眠り)が多くて、ちゃんと休めているのか心配になるかもしれません。でも実は、レム睡眠の間に、自律神経やホルモンのリズムを整えたり、記憶や感情を整理すると言われています。子どもの脳の発達のために、レム睡眠は欠かせないのです。
一方、ノンレム睡眠(深い眠り)は、体の発育に大切です。眠り始めてから2~3時間の間にあらわれるノンレム睡眠のときに、成長ホルモンが最も多く分泌されます。
つまり、浅い眠りのレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠がセットになって、リズム正しく睡眠をとることが大事です。
小さな子どもの寝相が悪いのはレム睡眠のとき。この浅い眠りも成長には欠かせないのです。
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