「世の中のルール」
今回は、子どもを納得させることが難しい「世の中のルール」に関する質問をとりあげます。
講師:小崎 恭弘(大阪教育大学准教授(保育学)) 岩立 京子(東京学芸大学教授 東京学芸大学附属幼稚園 園長) 子どもから思いもよらない質問をされて困ったことはありませんか? そこで、子育ての専門家から、子どもからの手ごわい質問への「対応のヒント」を教えていただきました。
「世の中のルール」について答える時の親の心構え
子どもに「世の中のルール」について聞かれた時は、社会のルールを子どもに伝える良いタイミングであると考えてください。
「こういう時は、それをしてはダメ」「こういう時は、こうするのよ」というように、社会のルールを教えてあげましょう。
子どもにとっても、社会のルールを学べる良い機会になりますよ。
(小崎 恭弘さん)
「世の中のルール」に答える時のポイント
年齢によって伝え方を変えてください。
小さいころは、理由を説明されてもよく理解できません。
危険なことや、絶対にやってはいけないことは、理由を説明するよりも、「ダメなものはダメ」と言って、『やってはいけないことだ』ということが子どもに伝われば大丈夫です。
3歳くらいからは、理論的に「なぜダメか」を伝えながら、質問に答えてあげましょう。
(小崎 恭弘さん)
質問された時は、どのように対応すれば良い?
<「どうしてあの人は赤信号なのに渡っているの?」と聞かれた場合>
「本当は赤信号の時は、車にぶつかっちゃうから待った方が良いんだよ」「きっと今だけ忘れちゃったんじゃないかな」というような、「ルールを教えつつ、子どもが人を悪く見ないような言い方」で答えるといいと思います。
(岩立 京子さん)
<「ボクは“お友だちをたたいちゃいけない”のに、ヒーローは“悪者をやっつけている”よ?」と聞かれた場合>
「たたかれたら痛いよね」「ヒーローも本当は言葉で伝えた方が良いんだよ」と叩かれた方に関心を寄せるような言葉をかけながら、「本当は言葉で意思を伝えられる方が良い」ということを教えてあげてください。
(岩立 京子さん)
避けた方が良い対応
「あの人が怒るからダメだよ」というように、子どもと関係性を持たない人を使った答え方は、子どもの心には響きません。
「ママが嫌だから」「友だちが困るから」のように、子どもとの関係性を使って答えるようにしてください。
(小崎 恭弘さん)
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