外国ってどんなところ? “世界” を感じる絵本【親子で楽しむ絵本 2017年3月号】

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2017/03/04

地球儀

絵本を読んでいると、自分の知らない世界、行ったことのない場所を旅しているようなわくわく感がわいてきます。おばけの世界、動物の世界、いろいろある中で今回は遠い異国のことを想像することができる絵本を集めました。子どもの心に“世界”はどんなふうに映るのでしょうか。


びんがコインでいっぱいになったら

かあさんのいす

作・絵:ベラ B. ウィリアムズ
訳:佐野洋子
出版社:あかね書房

かあさんとおばあちゃんと暮らす“わたし”のお話。火事で焼けてしまったいすを買うために、家族で大きなびんにコインのお金をためています。初めて読んだとき、“25セント”とか、かあさんが働く“ブルータイル食堂”といった言葉の響きに、なぜだかとてもドキドキしました。美しい挿絵も一見の価値あり。描かれている人々の多様さにもぜひご注目ください。


マンハッタンを抜けて目ざすはパリ!


エマのたび

作・絵:クレール・フロッサール
写真:エティエンヌ・フロッサール
訳:木坂涼
出版社:福音館書店

ニューヨークのセントラルパークの木の上に住む、すずめのエマ。自分の親戚がフランスのパリにいると知ると、夢にまで見るほど気になってしまい、ついには大西洋をわたってパリへ行く決意をします。風景写真とかわいらしいイラストが、すてきに組み合わさった1冊。読んでいると、ニューヨークの街を歩いているような気持ちになってきます。


何十億人もいるけどみんなちがう

せかいのひとびと

作・絵:ピーター・スピアー
訳:松川真弓
出版社:評論社

地球に暮らす人々はいろいろ。そんないろいろ、たとえば肌や髪や目の色、家、信じる神様・・・をひもとくロングセラー絵本。初版1982年とあって、現代では変化した部分もありますが、絵本のメッセージは今なお新鮮に伝わってきます。「なんでも ぜんぶ 同じだったら 死ぬほど たいくつ」という一文は、子どもを育てるママやパパの心にしみる言葉でもありますね。


ロバの背中にすももとさくらんぼを乗せて


せかいいち うつくしい ぼくの村

作・絵:小林豊
出版社:ポプラ社

すもも、なし、さくらんぼ・・・果物が木々に実り、春は花でいっぱいになる美しい村。この村のヤモーが、とうさんに連れられて初めて町へ果物を売りに行く日のお話です。舞台は作者が旅をしたアフガニスタン。熱気あふれる市場やそこで出会う人々、帰り道の砂漠の夕焼けに感動し、最後の一文では胸がいっぱいになります。


いかがでしたか? 世界のたくさんの情報も、スマホひとつで簡単に見られる時代。絵本だからこそ感じられる、遠い国の空気、遠い国の暮らしがあるのではないでしょうか。ぜひお子さんと、絵本で世界を旅してみてくださいね。


この本を選んだ人

 
よこやま地域文庫で活動する絵本好きな母のもとに育ち、サラ・ミッダの絵本『おとなになること』にあこがれて美大へ進学。イラストレーター&ライターをしながら、自身の出産後は日々子どもとの絵本読み、絵本作りを楽しんでいる。

たくさんの絵本に親しんだ経験から、心に響く作品をセレクトして紹介します!


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