黒田流寝かしつけ法 『だっこして5分歩く』
回答:黒田 公美さん 普段の寝かしつけでうまくいかない時や、夜になかなか泣き止まずに困った時には、『だっこして5分歩く』方法を一度試してみるとよいかもしれません。 哺乳類の赤ちゃんは「輸送反応」という反応を生まれつき備えています。「輸送反応」とは、哺乳類の子どもが親に運ばれるときに、泣きやんでおとなしくなる反応です。 動物は移動のとき、敵に見つからないように注意しなくてはいけないため、生き延びるための子どもの本能として、親に協力しておとなしくします。この本能が、人間にも備わっていると考えられています。実際の実験でも、抱っこして移動を始めると泣いている赤ちゃんの心拍数が下がり、おとなしくなりました。 「輸送反応」は、「泣いている赤ちゃんを泣きやませる」のに即効性があります。また、「寝かしつけ」や、「赤ちゃんが眠りやすい状態までもっていき、赤ちゃんを落ち着ける」ということにも効果がありますよ。 【対象年齢】 効果が出やすいのは生後1~8か月ごろまでです。 それ以上大きい赤ちゃんの場合、体が重くてしんどいです。また、赤ちゃん自身の眠るリズムが大切になってくるので、眠くないときにやっても、うまくいかなくなります。 【注意事項】 (1)決めた時間よりも、時間を延長しないでください。 10分歩いてもダメな場合は、一度お休みをしてください。 (2)赤ちゃんによって個人差があるので、好みに合わせて調節してください。 歩いている途中で寝てしまう子もいれば、刺激がないのが好きな子などで座ったときにはじめて寝られる子もいます。また、抱き方も横抱きが好きな子、縦抱きが好きな子と、赤ちゃんによって好みがあります。好みに合わせて調節してあげてください。 (3)筋力が弱いなど体の心配がある赤ちゃんには、行わないでください。 (4)首がすわっていない赤ちゃんの場合は、しっかりと支えてください。 (5)部屋の中で行う場合、抱っこしている人がつまずかないよう部屋の中の物を片づけ、安全確保をしてください。 ★ポイント (1)寝かしつけようと思って歩くのではなく、「用事があって移動する」という気持ちで5分間歩いてください。 寝かしつけようと思って歩くと、ゆっくりになりがちです。5分間と決めたら、その間はできるだけ止まらないように歩いてください。 (2)抱っこしている人の体に赤ちゃんのおなかと胸をピッタリくっつけ、グラグラさせないでください。 抱っこしている人の体に赤ちゃんの体がピッタリくっついていれば、抱っこでも、抱っこひもを使ってもかまいません。また、おんぶでも大丈夫です。これはパパにもオススメの方法ですよ。
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