番組「すくすく子育て」に寄せられたお悩みの中に、「家族やママ友に悩みを真剣に相談しても、『大丈夫だよ。心配し過ぎ』など、きちんと取り合ってもらえずモヤモヤした」というエピソードがありました。
みなさんも、日頃から子育ての相談をすることも、されることもあると思います。では、相談を受けたときは、どのようにこたえるとよいのでしょうか。子育てに悩むママ・パパを支援している倉石哲也さん(武庫川女子大学 教授/臨床福祉学)にお話をうかがいました。
どういう姿勢で悩みを聞くのがいいでしょうか?
相談の背景を想像しながら聞く
悩みごとの相談を受けたら、すぐに答えたり、よい解決方法を探したりするよりも、まずは話を聞きましょう。相手がいろいろと考えて、いろいろな心配を抱えていると想像しながら話を聞くことがポイントです。ひとつの相談の背景には、他にも聞いてほしい悩みがあるはずです。 (倉石哲也さん)
付随する悩みにも共感して、受け止めていく
例えば「子どもの○○をなおしたい」という相談であっても、話を聞いていると「自分の接し方がよくないのではないか」など、付随して他の悩みが出てくることがあります。そういった部分も「わかるよ」「そうだよね」と共感する。そのように相手の悩みを受け止めていくと、相手の気持ちが落ち着いていきます。 (倉石哲也さん)
悩みを受け止めた後は、どのように話すといいでしょう?
自分の考えは限定的に伝える
自分の考えは限定的に伝えるほうがよいでしょう。例えば「“私は”こう思う」のように、“私の意見”という限定をします。単に「こうした方がいい」と言うと、相手は「そうしないといけないのではないか」という気持ちになってしまいます。言われた側に束縛感があるのです。「“私は”こう思う」と言えば、相手は「これはこの人の考え。どうするかは私が決めればいい」と思えます。言われた側も、言う側も負担にならず楽になれるのです。 (倉石哲也さん)
支えることで、相手は進もうと思える
相手が「うまくいっていない」と思っている部分を聞いて、「よくやっていると思うよ」と支える。相手の気持ちを聞いて、共感して、支えることは、無理に答えを出すことより大切なことです。相手は「支えてもらった」と感じて気持ちが少し楽になり、次の一歩を踏み出そうと思えるのです。 (倉石哲也さん)
倉石さんはママ・パパの悩みにこたえるときは、このように心掛けているそうです。
みなさんも、参考にしてみてください。
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